トミーの読書感想とCFDのあれこれ

読んだ本のまとめやCFD技術関連のことを書きます。

アイディアのつくりかた

イデアの発想方法について書かれている良書があると、メンタリストDAIGOが紹介していたのが気になって読んでみた。読みやすくまとまっていて面白かったので、読書内容のメモとしてジェームス・W・ヤング著「アイデアの作り方」を要約した。

 

アイデアのつくり方

アイデアのつくり方

 

 

  1.  記事の目的
  2. 本の概要
  3. イデアづくりの2つの原理
    ・アイデアは既存の要素の組み合わせ
    ・物事の関連性を見つけ出す能力に依存する
  4. イデア作成の1つの技術~5段階の過程~
    1段階 資料を集める
     ・特殊資料
     ・一般資料
    2段階 資料を咀嚼する
    3段階 資料の内容を忘れる
    4段階 常にそれを考えていること
    5段階 アイデアをブラシュアップする
  5. まとめ

 

1.記事の目的

 読書内容のメモとしてジェームス・W・ヤング著「アイデアの作り方」を要約した。

 

 

2.本の概要

 この本はコピーライターとして広告企業に勤め、その経験から大学の非常勤講師をしているジェームス・W・ヤングによって書かれた本である。アイデアの発想方法について述べらた原著が今井茂雄によって翻訳されたものである。本書はページ数が約100ページ(あとがき、解説を除くと本文は約60ページ)と短いながらも、新しいアイデア発想のエッセンスが端的にまとめられており、コピーライターや研究者などアイデアを出すことが求められる仕事に従事している人たちのバイブル的1冊となっている。

 

 本書には「アイデアを発想するために知っておくべき最も大切なことは、アイデアが作り出される方法に心を訓練する仕方であり、すべてのアイデアの源泉にある原理を把握する方法なのである」と書かれている。

この記事では本書に書かれているアイデア作成の原理と方法を紹介する。

 

 

3.アイデアづくりの2つの原則

 アイデアづくりは2つの原則がある。以下の2つである。

 ・新しいアイデアは既存の要素の組み合わせ

 ・物事の関連性を見つけ出す能力に依存する

 

・新しいアイデアは既存の要素の組み合わせ

 新しいアイデアは既存の要素の組み合わせ以外の何物でもないということである。これはアイデア作成に関する最も大切な事実である。

 

・物事の関連性を見つけ出す能力に依存する

 既存の 要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は物事の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい。アイデアを発想するときに人それぞれで心の働き方が最も異なるのはこの点である。

 例えば、個々の事実がそれぞれ分離した知識の一片に過ぎないという人もいる。そうかと思えば一つの事実が一連の知識の鎖の中の一つの環であるという人もいる。

 

 

4.アイデア作成の1つの技術~5段階の過程~

 アイデアの作成には一つの技術がある。その技術は5段階の過程に分けられる。

 

1段階目は、資料を集める段階である。

 ここで集める資料は2種類に大別される。一つは特殊資料であり、もう一つは一般資料である。

 特殊資料とは、広告のアイデア作成の場合を例に挙げると、製品について企業が顧客に対して訴求しようとする情報である。製品の特長のことと考えてよい。科学における場合であれば、研究する対象に関して一般に確立されている理論や原理がこれにあたる。

 一般資料とは、世の中にあるあらゆる事象に関する情報のことである。

 製品と顧客に関する特殊知識と、様々な世の中の一般知識の組み合わせによってアイデアは生まれてくる。

 

2段階目は、資料を咀嚼する段階である。

 1段階目で集めてきた資料を、様々な角度方眺める。一つの事実について取り上げてよく考えてみる。2つの事実を取り上げ、関連する事項を探してみる、どうすればこの二つが噛み合うか調べてみる、などを行う。

 2段階目を行うことによって2つの状態に陥ることとなる。

 1つ目は、些細な仮のアイデアが降りてくることがある。この時はどんな突飛な、不完全なアイデアと思えるものであったとしても、書き留めておくことが重要である。これは本当のアイデアの前兆である。

 2つ目は、この咀嚼する段階、情報を組み合わせることに疲れて嫌気がさしてくることである。ここであきらめるのは早計である。こらえて情報の組み合わせを考え書き留め続けることが大切である。

 そして、最終的になにも新しい発見ができなくなったとき、2段階目が終了である。

 

3段階目は、資料の内容を忘れることである。

 新しいアイデアを作成することを放棄し、できるだけその情報を頭から排除するように努める。ここで行うべきことは、問題を心の無意識化に移し、眠っている間にそれが勝手に働くのに任せておくということである。

 この段階において問題を意識の外に移し、無意識の創造過程を刺激するとよい。例えば、芸術や映画、読書など自分の感性や創造性を刺激するものに触れてみることである。

 

 

4段階目は、常にそれを考えていることである。

 問題を心のどこかに常に留めておくといったことだろうか。アイザックニュートン万有引力を発見したときに、どうやってそのように考えるようになったかと問われた際は「常にそれを考え続けることによってです」といった。

 それを続けることによって突然アイデアが降りてくることとなる。 無意識での創造過程が働き、ふとした瞬間にアイデアが降りてくる時がある。

 かの有名なアルキメデスは風呂に浸かるときに湯水があふれるのを見て浮力の概念を発見した。たいていアイデアは何も意識していない瞬間にふと降りてくる。髭を剃っているとき、トイレをしているとき、朝目覚めてぼんやりとしているときなど。

 

5段階目は、アイデアをブラシュアップすることである。

 4段階目で降りてきたアイデアは粗削りでまだ完全なものではないことがほとんどである。このアイデアの種を現実の条件に耐えうるものに育て上げる必要がある。

 そのためには、信頼のおける相手にアイデアについて相談し批判を受けることが良い。良いアイデアとはそれ自身が自身によって成長する性質を持っている。良いアイデアはそれを聞いた者を惹きつける力があるため、その人たちが協力してくれることとなる。相談者の協力によって自分では見逃していた点が改善されアイデアはブラシュアップを完了する。

 

 

5.まとめ

 アイデアの作成は2つの原理と、5段階で構成される1つの方法によってなされる。

 以下が2つの原理である。

 ・アイデアは既存の要素の組み合わせであること

 ・物事の関連性を見つけだす能力に依存する

 

 アイデア作成の方法の段階は以下の通りである。

 1段階 資料を集める:特殊資料と一般資料を根気強く集めましょう。
 2段階 資料を咀嚼する:集めた資料を様々な角度から解釈し、

     新しい組み合わせを探しましょう。
 3段階 資料の内容を忘れる:情報を意識の外に移し、無意識でアイデアが創造され

     るよう、感性や想像力を刺激しましょう。
 4段階 常にそれを考えていること:常に考えることによって、ふとしたことがきっかけでアイデアが降りてくる
 5段階 アイデアをブラシュアップする:生まれたアイデアを信頼のおける相手に相談し批評を浴びましょう。仲間の協力によってアイデアがより良いものに成長します。

 

イデア作成の2つの原理を心に留めておき、5段階の方法を実践して素晴らしいアイデアの発想に取り組みましょう!

 

今日も記事を読んでいただきありがとうございました!